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環境引力

by 宮脇慎也

先日、「環境引力」という言葉を聞きました。

八納さんの造語です。

覚えていらっしゃいますか?

第1回知のスレッジハンマー講演会」で登壇してくださったあの八納啓造さんです。

その八納さんのお話の中で出てきました。





「環境引力」とは以下のようなものです。

セミナーなり、勉強会なり、学校の先生の訓話なりでいい話を聞き、やる気が起きたとしましょう。

しかし、家に帰ると、リビングがあり、ソファがあり、目の前にはテレビがあり。

自分の部屋に入るとベッドがあり、ふとんが常備されている。






当然、のんびりしてしまいますよね。






で、気がつけば、さっきまであったやる気はどこかに消えてしまう。

つまり、環境引力とは、非日常の感情を日常のものへと戻してしまう環境の力のことを言うのです。

なるほど。

うまいネーミングを考えるものですね。








もちろんそれがいけないというわけではありません。

家はのんびりするためにある場所です。

家の中では、のんびりしてしまうのは当然です。

しかし、不必要にのんびりしてしまったら自分の夢が遠のくのも事実です。

見ようと考えていたわけでもないテレビをついダラダラと見てしまうのも、環境引力によるものと言えます。

リビングのソファに座ったら目の前にテレビがありますからね。

それを解決する方法は、2つでしょう。

あ、最初に断って起きますが、「意思の力で頑張る」というのはオススメしません。

多くの場合、三日坊主で終わるからです。

やる気があるうちに、やる気が無くなっても動けるようにしておく方が合理的だと思うのです。







で、その解決方法ですが、





まず一つは、家の環境そのものを変えてしまうこと。

テレビのコンセントを抜いたり、ベッドを目に入らないところに置いたりと、環境引力を弱める工夫をすること。

場合によっては、そういう家を一から建てるということまで含めます。

いかにストレスなく環境引力を無くし、自分の夢に到達できる環境を作り上げるのか。

きっと一級建築士としての八納さんのお仕事はその辺りにあるのでしょうね。






もう一つは、家の外に自分の夢を叶える場所を持つこと。

家なんてもちろんそう簡単に建てられないし、テレビのコンセントを抜くことも諸事情で難しい。

そこで、のんびりする場所としての家はそのままに、家の外に夢を叶える場所を作るという方法です。

18歳までなら塾がその場所であることも多いでしょう。

「進学空間」という冠は、そういう場所として機能することを指して名付けました。

ここに居れば、やる気が加速する。

いい意味で環境引力が強まる場で勉強する。

そんな場を持つという方法です。

「やる気はあるのだけど、気がついたら時間が過ぎてしまう」というほとんどの生徒にオススメしますよ。







あれ?



そう考えると一級建築士と学習塾、実は解決しようとする問題は同じだったのですね。



ちょっと面白い発見でした。


宮脇慎也
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