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1から分かる広島県公立高校入試②

by 宮脇慎也

広島県の公立高校入試の制度を初めての人にも分かりやすく、特徴をお伝えしようとするこの企画。1回目の前回は多くの方から、反響をいただきました。ありがとうございます。
今日は第2弾、「選抜Ⅰ」についてです。
(第1弾はこちらからどうぞ)


「合格枠」の割合

前回は一般入試である選抜Ⅱの配点についてお話ししましたね。

結論は、「広島県は、内申点が中1から中3まで同じ比重で計算され、しかも内申点:学力テストの割合が130:125と、学力テストの得点よりも内申点が重視される全国屈指の内申点重視県である」でした。

では、この配点で計算される枠は実際どれほどあるのか?
下をご覧ください。

普通科・理数科の場合、推薦入試である選抜Ⅰが定員の20%を占めます。(商業科などの専門学科は50%)

残りの80%の選抜Ⅱ定員のうち、さらに80%の枠、つまり全体の64%の合格者を130:125の配点で決めるのです。残りの20%、全体の16%は学校独自の配点を用いて合格者を決定します。

130:125の得点配分での枠が全体の64%(ほぼ3分の2)ですから、まずここでの合格を狙うのがオーソドックスな戦略となるでしょうね。

しかし、今回は、それ以外の枠である選抜Ⅰについてのお話です。(学校独自枠については、また次回にします。)


選抜Ⅰ(推薦入試)の話

選抜Ⅰは毎年2月3日に行われ、3月7日・8日に行われる選抜Ⅱの1ヶ月ほど前に実施されます。
その選考方法は学校によって異なりますが、
基本は「内申点」+「小論文・面接」です。
学校によっては、グループワークや討論が課される学校もあります。

では、その配点はどうなっているのでしょう?

はい、すみません。m(_ _)m
選抜Ⅰの配点は原則非公表です。
まあ、これは仕方ないですね。推薦入試である以上、数字で測れない部分を評価することもあるでしょう。配点を公表する必要はないと私も思います。
しかし、それではこのブログの役割を果たせません。
不確定情報ながら、あちらこちらから漏れ伝わる話では、だいたいどの学校も【内申点:面接・小論文=1:1】で評価しているらしい・・・と聞きます。
実際は分かりませんが、大体それくらいと思っておいていいでしょう。


選抜Ⅰの内申点

小論文・面接の配点は非公表ですが、内申点の算出方法は分かっています。

選抜Ⅱ同様、こちらも各学年の学年評定を使って算出します。
9教科の評定を単純に加算するだけです。実技教科を2倍するなどの措置はありません。
1学年:5点満点×9教科=45点
それを中1から中3まで加算して、135点満点の内申点を算出します。これだけです。

なんの変哲も無い計算方法ですが、1つ指摘しておきます。
この選抜Ⅰの内申点においても、中1の内申点は中3と同じ比重なのです。


選抜Ⅰも内申点が大事

選抜Ⅰの合格では、小論文の出来が大きく左右するのは間違い無いですが、内申点も大事です。(面接が合否に影響した話はほとんど聞きません)
選抜Ⅰ合格に必要な内申点は、通常、選抜Ⅱのそれより高い。

例えば、安古市高校の選抜Ⅱでは、内申点が110点(130点中)あれば順当に合格が見込めると言えます。
しかし、選抜Ⅰにおいては、110点ではまず難しい。
倍率が高かった年では、125点(135点中)以下の生徒は誰も受からなかった時もありました。
それほどにボーダーとなる内申点の基準が違います。

あ、勘違いしないでください。
選抜Ⅰは推薦入試であり、内申点だけを見ているわけではありません。

なんでこの子が受かったのだろうと思うほど、内申点が低い子が合格することもあります。一方で、なんでこの子が合格できなかったのだろうと思うほど、内申点が高い子が不合格になることもあります。

だから、内申点が低いからと言って、決して諦めないでくださいね。

しかし、その割合はやはり小さい。
ほとんどの場合で、内申点が高く、きちんとした小論文が書ける生徒が絶対的に有利です。
だから、選抜Ⅰを受ける場合、とにかく高い内申点を確保するのが前提です。高い内申点を確保しておいて、小論文の練習をしっかりと行うのが最も合格に近いのは間違いありません。

結局、選抜Ⅰでの合格を狙おうと、選抜Ⅱでの合格を狙おうと、中1からきちんと内申点を積み上げておくのは、広島公立高校入試における必須戦略なのです。


実力は必要ないのか?

これまで、広島県公立高校入試においては「とにかく内申点が大事だ」というお話をしてきました。
しかも、中1からの内申点が大事だと。

これは厳然たる事実です。

繰り返しますが、広島は、全国でも屈指の、中1の始めから3年間きちんと内申点を積み上げた生徒が高校入試において希望を叶えやすい県です。
3年間の努力がきちんと評価されるという意味では、いい制度だと言えます。

ただ、それができなかった生徒は志望校に合格できないのか?と問われれば、そんなことは決してありません。

思春期や反抗期の多感な時期を迎えている中学生に、3年間ずっと勉強に真面目に向き合い続けられなければ、志望校の合格を諦めてください、と伝える状況が正しいわけがありません。

内申点がイマイチな状態でも、学力検査の得点で合格を勝ち取ることは可能です。(不利なのは否めないですが)
その大事な要素となるのが「学校独自枠」の存在と、「入試問題の傾向変化」です。

この一連の記事で、伝えたいことの1つがこれです。
次回こそ、「学校独自枠」について言及しますね。



宮脇慎也
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